ペンキの色

豆椿店舗の現場。

今回、空間は明るく、でも白ではなく、グレーなのかベージュなのかわからないような曖昧な色で全体をホワ〜っと仕上げたいと思っていました。
全体は同じトーン、でも光の入り方や照明のあたり具合、素材の持つ表面のざらつき、凹凸感、光の反射具合、、などで時間や天気によってムラの生じる空間が良いな、と、すごく微妙なことを。
そのため、空間は7坪とそんなに広くないながらも色んな素材や仕上げが混じっています。

(下)イメージ写真。(街中でみかけたコンクリートブロック塀)
それぞれ同じセメントでも、経年の劣化具合もあってか微妙に色むらがあり、
表面のざらつきもあって全体としてスゴくやわらかい印象をうけました。
こんなかんじ。
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話を戻し、
他の素材、、例えば床のモルタル、和紙のテーブルなど素材そのものを決めることに関してはあまり迷わなかったのですが、塗装の色を決める段階ですごーーく、悩みました。
まず、圧倒的に面積が大きい。ですので空間のイメージに大きく左右します。
もうひとつが、塗装の色には奥行きがない(と思っていた)こと。
でも塗装面は平滑でのっぺりしているし、微妙な色むらなんて出てきてくれない。。。

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これは日本塗装工業のだしている色見本調。
個々数日、これとにらめっこ。街でみかけた良いなと思う色にこの見本を当ててどの色に近いか試してみる。

塗装当日。
塗装やさんが白の塗料に赤、黄、黒、と顔料をまぜて色を作ってくれています。
もう少しくらめとか、黄色めとかなんやかんや。なんやかんや……
すごーーく微妙なことを言う私に、見た目荒っぽい(笑)ガタイの大きな塗装やさん(でも笑顔すてき)が丁寧に付き合ってくれています。
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色は塗る面積が広くなると明るく見えるし、塗料が乾くと塗ったときより暗く見える。
外で見てると明るく見えたものが室内に入ると暗く見える。
光のあたり具合や時間でも違って見える。
塗装の色は奥行きがないなんて思っていたのはおおきな間違いでした。
あ〜〜わからんっ。

一応色は決まったもののまだ何かいいたげな私に、一度塗りした段階で色見てくれてもいいよ、と塗装屋さん。(涙…)
お言葉に甘えて、翌日また現場へ。。。

現場ではパテといって材料の継ぎ目やビスのあとなどにペースト状のものを埋めて平滑にしてもらっていました。
その上からローラーで塗り塗り。
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塗り塗り。IMG_0218

屋内は窓が少ないので、大扇風機で乾かしながら。
全体をみると白く見えますが、かなり黒や黄色や赤色を混ぜてもらっています。
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一度塗りが終わったところで、
「あの、、えっと、、壁の色はもう少しだけ暗く、、黄みよりの色にしてほしいんですけど、、」
と言いだす私に付き合ってくれる塗装やさん。
もう、頭があがりません。なんて言いながらも厚かましくお願いしている私。
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「あ、左はしの色でお願いします。」
あとで写真見てみると、、、われながら、ビミョ〜…

実は天井と壁の色は違う色で塗ってもらっています。渾身の微妙色…!(苦笑)
色選び、付き合ってくださって、ありがとうございます。