床の間の壁
清泉。2階には、床の間のある畳間があります。
寝室になる畳間は既存の状態も比較的よいので、ほとんど手を加えない予定ですが、床の間だけはポイントとして少し特別な場所にしたいなと考えました。
同じ時期に、たまたま近しい先輩建築家から野田版画工房という、唐紙の版をつくるところからそれを使って襖や壁紙、パネルなどの製作、施工をされているかた存在を教えていただきました。
調べてみると、大胆で華やかで美しい唐紙がとても魅力的でした。
画を飾るように、ここの床の間を野田さんの唐紙で仕上げてもらえたら、、と早速連絡をとってみました。
とりあえず、打合わせを兼ねて工房を見学させていただくことに。
打合わせというのは名目で、実のところは、どんなものをどんな場所で製作されているのか、個人的興味が理由だったりするのですが、、、
野田さんの工房ではまずは製作場所を見せてもらったり道具をみせてもらったりしながら、ものづくりに対する考え、スタンスをお聞きしたり。
今回の仕事の具体的な内容よりも、まずはそういう話をお聞きしすることのほうが大事な時間だと思えます。
今まで製作された紙も見せていただきました。
写真だとわかりづらいのですが、、光の当たり具合や見る角度によって紋様が浮きあがったり消えたりと表情が揺らぎます。とっても美しくて右から、左からと、しばらく眺めてしまいます。
今回は、まずはざっくりと緑色ベース(クライアント希望)だけお伝えしたのと、簡単に現場の状況説明だけ。
具体的なことはまた現場にきて打ち合わせしてくださることになりました。
ふだん、私自身は仕上げ材に柄モノやカラーを使わないので、野田さんが入っていただくことでがどんなふうに空間が華やぐかとてもわくわくした一日でした。
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清泉
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