サッシ工場の見学
某プロジェクトで、アルミサッシを取り替えることに。
サッシ取り替えと言ってもまるごと撤去して新しいものをつけるわけではなく、外壁とくっついているフレームはそのまま残し、そのフレームの中に新しいフレームを取り付けなければなりません。
そうすると外壁をいためずに取り替えられるのでコストも抑えられますし、なにより雨漏りなどのリスクも回避できます。
規格の商品に取り替えるだけならばそう難しいことではないのですが、今回はなかなか条件が厳しく、、
1。できるだけ大きなガラス面にしたい。→強度上の問題
2。特注色
3。部材寸法にこだわりたい
こちらの意図を汲み取り、カタログには記載されていない部材の選定、提案をしてくれるかどうか。
幸い、寸法・工法的に色々と相談にのってくれそうな会社と出合い、まずはサッシ工場を見学させてもらいにいってきました。
新装サッシ工業株式会社。
アルミ、スチール、ステンレス、3つの素材のサッシを製作されているようで、3つとも製作できるのは大阪でも3社?ほどだけらしいです。
部材を好きな寸法で、いかようにでも加工できるのはスチール、ステンレス。
スチールは塗装が必須だけれど、ステンレスは錆に強く耐久性があるので塗装しなくてもOK。
いっぽうアルミは、規格の型材を組み合わせてサッシを組み立てるため、寸法は完全なオリジナルにはならないけれど、型材の種類も豊富なので、希望の寸法と近いものはつくれる。という特徴があります。
アルミは通常は標準色の3〜5色から選ぶのみですが、ここでは特注色塗装も対応できるみたいです。
ステンレスよりは軽量でつくれるということ、引き戸の場合は動きが軽くてスムーズ、気密性がよいというのもアルミの良い点。
どうしても規格の型材ではつくれない場合や、求められる防火性能が満たせない場合は、スチールでなければならなかったりします。
と、デザイン面だけでなく、現場の状況やメンテナンス性、耐久性、防火性、コスト、、同時に諸条件を検討しながら素材を選択しなければなりません。
さてさて、工場のようす。↓
アルミの線材の在庫
アルミに穴あけをする金型。これは引き違い用らしい。→もっとたくさんある。
加工後のアルミ部材
スチールの切断、加工エリア
あのくねくねしたダクトはなんだろう、、?
スチール原板をカット中〜
加工途中のスチール部材
スタンバイ中のスチール網戸枠
こちらはステンレス。かっこいー。
角の溶接後を消す作業中でした。
スチールの錆止め塗装場。
錆止め塗装済みのもの
社長さん自ら、各工程の説明をしながら案内してくださりました。
いつもは現場に納品されている完成品のサッシしか見たことがありませんでしたが、こんなに細かで丁寧な作業の積み重ねでサッシができているのかと関心。
なにより、ものづくりに対する姿勢がすばらしく「どう見せたいか言ってもらえればいかようにでもできますよ」と心強いお言葉…!
どんなことができるかがわかったところで、クライアントと打合わせにのぞみたいと思います。
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