土圭屋/sanrokucoffee

店舗, リノベーション

- 土圭屋/sanrokucoffee

手づくり時計の工房/土圭屋と、コーヒーとカレーのカフェ/サンロクコーヒー。
高知、菜園場に店を移転するにあたり、「アプローチを考えてほしい。」とはじめに相談をうけました。つまり、2つの店舗と町との「間合い」がテーマでした。

計画地は、比較的交通量のある菜園場商店街の交差点に位置しています。
元駄菓子屋だったという1階はがらんどうで、歩道側には壁はなく、数本の柱とシャッターで仕切られているだけの状態でした。まず、歩道側には壁の補強も兼ねて、部分的に外壁をつくりながら、モルタル製のプランターを並べて、植栽で柔らかく仕切ることとしました。歩道に沿ってアプローチを配置し、干渉空間となるように考えました。
アプローチのさらに内側に、L型の壁(コーナー)をつくり、少し表情のある黒モルタルで仕上げています。壁で囲まれた内部はサンロクコーヒーで、日常から離れた居場所となるように、入口と最小限の開口だけを開けています。
土圭屋は、陽が入り開放的な場所に配置し、アプローチを長くとれるように、歩道からの導入部を決定しました。
内装は、前店舗で所有していた家具や建具を出来るだけ引き継ぎながら、それぞれのイメージを実現しています。
2つの店舗が、この街角の新しい景色となるよう願っています。

店舗は、菜園場商店街の交差点に位置している。

歩道側は、補強を兼ね部分的に壁をつくり、モルタルプランターを並べて植栽で柔らかに仕切った。閉店時はシャッターが閉じている。

商店街がある通り沿いにある。

アプローチを進み、角を曲がると土圭屋がある。

前店舗で所有していたモルタルプランターと同じデザインで、今回の店舗に合わせて製作した。

アプローチから、土圭屋へ。

土圭屋内部。内装は、前店舗に所有していた古家具を利用している。

建具は前店舗のものを再利用しながら全体をデザインした。

土圭屋からアプローチ越しに町を見る。

アプローチの内側にある黒モルタル仕上げの壁。壁の内部はサンロクコーヒー。

サンロクコーヒーの入口にはアンティークの扉を購入して取り付けた。

サンロクコーヒー店内。

レコード棚やスチール棚は前店舗で前店舗で使用していたものをベースに、今回に合わせて計画した。

店主の友人が今回の店舗に合わせて製作してくれた椅子。

樹脂モルタル仕上げのカウンター。

サンロクコーヒーから土圭屋側をみる。壁は黒モルタル仕上げ。上部窓は、前店舗のものを再利用している。

サンロクコーヒーの奥にある、展示台。オブジェは店主の友人作。

店舗入り口。

左/土圭屋。右/サンロクコーヒー

交差点、対角より見る。

計画平面図

(※)既存ファサード

(※)既存内観

- インフォメーション

所在高知県高知市桜井町1-5-25
年時2019年

土圭屋      :http://www.tokeiya.org/ 
sanrokucoffee       :https://sanrokucoffee.com/

施工       _sail atelier https://www.instagram.com/sail_swimmy/
左官施工、什器製作_タクミ工業/beton beton.crayonsite.net/

photo_中山保寛