クロスの豊富さ

蟷螂山町のマンションリフォーム。
壁は全室クロスを張り替えます。以前のクロスを剥がして、下地はそのまま利用します。
クロスは、色々ある仕上げのなかでも施工性もよく、コストもお手頃。
おそらく今の日本で一番多く使われている仕上げではないかと思います。

クロスと言ってもものすごくたくさんの種類があるのですが、基本的に私の場合はカタログから良さそうなものをいくつかピックアップしてサンプルを取り寄せてから、お施主さんと相談します。
今回は白ベースの種類の中から気になるものを何枚か。といっても結局その数、20枚以上。

並べてみると同じ色味でもこんなに微妙な違いのたくさんの種類があるのか〜!なんて、感心しちゃいます。

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こうして見ると微妙なグラデーションが楽しい.

お施主さんと相談しながら、表面がうすく珪藻土で仕上げられているものを選びました。
それのシリーズだけでも全部で四色。その中から三色を比較。
隣り合わせにくる仕上げ(シナベニヤ+塗装)と並べてみます。
どの色の組み合わせが合うかな、と。

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光の入り具合で変わって見えるので、最終的には現地で再確認します。

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比較してみた結果、三色とも採用することにしました。笑
天井、壁面を、ここからここまではAで、そこはBで、と貼り分けてもらいます。

アクセントカラーとして、一面の壁だけ違う色で見せたりすることってよくあると思うのですが、
そうではなくて、気付くかどうかの微妙な色違い。
クロス屋さんもきっと内心、苦笑いしていたに違いありませんが(笑)、キレイに指示の通りに貼って下さいました。

もともとクロスのような工業製品に対して味わいがない素材だという先入観があったのですが、こんなに豊富な種類があるんだから、その微妙な「ムラ」を自然素材の仕上げと同じよう楽しめたらなあと思いました。
陽の射しかたや照明の明るさによる影響のほうが多大ですが、それでも生活の中のフとした瞬間に「あれっ、なんか色違う?」っとささやかな気づきがつくれたら嬉しいです。