町家の微地形

日宝麩屋町ウエストは6つのテナントが入るのですが、玄関に施設マップを掲示します。
当初は、私が自分でマップをデザインするつもりだったのですが、いざやってみると、これがなかなか難しい。

これは最初のたたき台です。

間取りをシンプルに図式化すればわかりやすいかなと思っていたのですが、案内としてはわかりづらいような気がします。ここはやはりグラフィックのプロにお任せしようと、伊藤健太さんにデザインをお願いしました。

最初の打ち合わせで話を聞きながら、なるほど!と思ったのが、「わりと忠実に平面を再現したほうがわかりやすい」(そのようなニュアンス)ということ。いくつか事例を見せていただいたのですが、確かに、壁の細かな角もマップに表現されていました。
他にも、階段や部屋の出入口、今どこに立っているか、利用者に必要なポイントも教えていただきました。
街で目にしている施設案内図。いつも何気なく眺めていましたが、誰がみても場所が認識できるようにデザインされているんだなあと感心しました。

それからは、出かけた先々で施設マップが気になり始め、観察の日々。

なるほど。

なるほど、なるほど、

掲示の高さも気になり出して、どのくらいだと見やすいのかな、と案内をみかけては測ってみたり。(周りから、この人何してるんだろう?と怪訝な顔で見られたり。)
私は身長が168cmですが、私の場合は目線より若干下に案内図の中心があることが多い印象。
ですが、それよりも多少上でも下でもそれなり違和感はなく見れ、人間って割と順応できるものなんだな、ということも実感しました。笑

そしてこちらがデザインしていただいたマップです。

この町家は手前に母屋(A、B)、奥に離れ(C)があるのですが、母屋と離れは、微妙に角度が振れています。いっぽうで、2階には室外機スペースを設けているのですが、それをかわすように廊下に少し角度をつけています。この「微かな歪み」は言われないと気づかないほどですが、シークエンスにも寄与していてこの町家の魅力のひとつだと思っているので、それが可視化されているのがとても良いなと思いました。
さすがですね!

↓母屋から離れへ角度が振れるところ

↓こちらは2階廊下。扉を開けて右手にある室外機置き場を避けるように角度を振っています。

控えめにクッと曲がっているかんじ、可愛らしくて気に入っています。
お越しの際には、そんなところも見てください。