「新しい生活の時間」

4月〜7月は名古屋造形大学へ非常勤で講師に行っているのですが、夏休み前の最終日となりました。
最終日は9週間取り組んできた課題の発表と講評会です。

私が担当しているのは2年生の住宅課題です。私以外に2名の教員が担当していて、教員ごと3つのスタジオ(グループ)に学生が分かれてそれぞれ課題にとりくむスタイルです。
名古屋造形大学の非常勤講師は今年でもう7年目ですが、毎年学生のキャラもそれぞれで、いつも新鮮な気持ちです。前期に課題が2つあり、1つ目が「敷地の中で完結しない住環境」、2つ目がこの「新しい生活の時間」です。どちらも大学からすぐ近くの商店街にある実際の敷地が課題の対象地になっています。近いので、周辺環境をリサーチするにも足を運びやすいですし、実際に住んでいる人の顔も見えるので、ここに住むということがどういうことなのか学生たちもイメージがしやすいのではないかな。

「こんなふうに暮らせたらいいよね」「こんな場所があると楽しいね」「将来、こんな家族のありかたもあるんじゃないか」と議論しながら、それを各々がカタチ(=建築)で提案してきます。
教員と学生という立場はありますが、皆が提案するそう遠くない未来の生活に、一緒に想いを馳せたり、あるいは悩んだりと、私自身も頭をフル回転です。こんなふうに大学という場で他者(学生や他の教員)の考えを聞き、知るのは私にとっても刺激的な時間でした。そういえば私が大学生の時も、先生や同級生との議論は苦しくもあり楽しかったな。当時は先生に言われてもよくわからなかった言葉の意味が、5年後、10年後、、現在、と時を経て「こういうことか!」とストンと自分の中に落ちてくることもたくさんあります。そういう瞬間は、とても嬉しいものです。
ですので今は教員の立場ですが、自分が感じたり思ったことは、率直に、自分の言葉で、恐れずに、学生に伝えるということは意識しています。(教員なんだから、、と思われるかもしれませんが、「恐れずに」というのはわりと努力しています。)おこがましいですが、いつか思い出してもらえるような言葉が少しでも伝えられていますように。

そんな、学生たちの提案を少しだけ。
私のスタジオの学生、9名の提案する「新しい生活の時間」です。

皆、よく頑張りました。

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ひとつおまけの話もありまして。
この日、昨年担当していた学生(今は3年生)と大学ですれ違ったときに、今期の課題はわりと頑張ったこと、そして良い評価をもらえたことを教えてくれました。
私が担当していた2年生の時は、正直なところ真面目に取り組んでいるのかいないのか、よくわからなかったところがあったのですが、制作した模型を見て1年でこんなに成長するんだと、その伸び代に感心しました。同時に、自分の案の発表している時、先生たちが楽しそうな反応を見せてくれたと少し照れくさそうに、でも嬉しそうに話してくれました。
自分の提案で相手が喜ぶ、そのことに自分も嬉しくなる、これって、学生でも仕事でも同じ。頑張りの根源ですよね。
そんなピュアな感情にふれて、私も嬉しくなりました。