椥辻の家

新築, 住宅

- 椥辻の家

京都市内に建つ、夫婦2人が暮らすほぼ平屋の住宅です。敷地は広く必要な建坪に対して余裕がありました。屋内は生活動線をコンパクトに平屋の矩形で計画し、屋外(庭、駐車、メンテナンススペース)がそれぞれ、ちょうどよい広さになるように位置を決めました。道路側の外壁は極力開口部は控え道路から距離をとることで、圧迫感を抑え、また塀をたてずにプライバシーを保つことができるようにしています。
『近景』と『遠景』
南は墓地に面し、日当たりが担保されていました。まず南側に『近景』としての主庭を配置し、LDKから眺めることができます。一方、東の山並みに向かって延びる屋根をかけ、その先端に2階を設けました。そこからは『遠景』として東方の山並みを望むことができます。
『日常』と『非日常』
また非日常の空間として、「ハナレ」がLDKから庭を囲むように南に延びています。「ハナレ」には祖父母が残したアンティーク家具を設え、それに合わせて内装も整えました。

「近景」と「遠景」、「日常」と「非日常」の2つ軸が暮らしに変化を生み、より豊かになるように考えたすまいです。

鳥瞰

鳥瞰。東の山並みに向かって延びる屋根

外壁は全周にわたり焼杉板貼りとなっている。

アプローチ兼ガレージ

アプローチをくぐると主庭が広がる。

玄関からLDKヘ。

LDKから主庭を眺める。

LDKから見上げると上方の窓から空が見える。

階段。天井から延びる丸棒で階段を吊っており、手すりも兼ねている。

ディティール

2階より東の山並みを望む。

LDKの脇に設けたハナレへの入口。非日常への導入として、頂部の高さは180cmと少し抑えた。

ハナレには祖父母が残したアンティークの家具を設え、仕上げの色や素材はそれらと合うようにした。

ハナレの床は一段下げて地面と近づけている。

- インフォメーション

所在京都市
構造木造
年時2023年
施工株式会社 サクジ工務店
構造設計下山建築設計室 下山聡

造園 株式会社 荒木造園設計

photo_中山保寛 ynps.jp